建築CAD検定准1級を受験した体験談を書いています。
今回は、どれくらいなら間違えても合格するのか?について考察していきます。
受験生にとっては、合格ラインはとても気になるポイントですよね。
残念ながら、公式には合格ラインが発表されていません。
試験問題に一応書いてあるのですが、非常に厳しい内容になっています。
いずれかの図面が完成していない場合は、採点対象外になる。
記入していない線や文字があると不合格、というかそもそも採点してもらえません。
とはいえ実務でも、同僚や上司のチェックが入りますよね。
試験でも多少のミスくらいは見逃してほしいものです。
公式ガイドブックによる採点基準
建築CAD検定を独学で受けるなら、暗記するぐらい読み込むだろう公式ガイドブック。
准1級のページを読むと、こう記述があります。
(前略)ほぼ完璧に図面を描かなければ合格しません。時間不足で描けないところが少しでもあれば不合格です。(中略)「不注意による少量のミス」は容認する(合格する)(中略)ミスの量が少量か多量かは合格判定者の判断によります。(後略)
基本的には100%完成した図面を提出しなければ不合格のようです。
「少量のミス」は、判定者の判断次第とのこと。
なかなか厳しいですね。
100%ではなかったが合格できた
建築CAD検定は問題用紙も回答CADも持ち帰れないので、記憶を手繰ってみました。
あくまでも私の経験ですので、記憶違いもあるかもしれません。
「ここまでなら間違えても受かる」という保証ではありませんので、基本は100%の図面を目指してください。
試験会場を出た瞬間に思い出したミスが2つあります。
- 浴槽を1つ書き忘れた。
- 壁とロッカーに隙間ができた。
試験問題には男風呂と女風呂があったはずですが、私は1つしか書いていません。
後でコピーしようと思って、多分コピーせずに終えました。
なぜか試験中はほかの部分に気を取られて目に入っていないのに、終わった瞬間に思い出すんですよね。
ロッカーは寸法を間違えたらしく、壁と壁の間にぴったり収まるはずが不自然に隙間ができてしまいました。
ここも後回しにしたまま、忘れて直さずに提出したはずです。
さらに曖昧な記憶ですが、「男女のトイレ」を片方しか書かなかったような気がします。
さすがにトイレまるまるなかったら不合格だと思うので、きっと無意識にコピペしていたのでしょう。
お風呂とロッカーをケアレスミスと判断してもらえたのは、運が良かったです。
ミスしないように気をつけた部分
問題に書いてある寸法は慎重に守りました。
また椅子やソファの数、開口のある場所などは(寸法は適当なところもありますが)細かく数えました。
- 寸法の書いてあるもの
- 小物の数や階段の段数
- 階段やEVが各階の同じ位置にあるか
- 誤字脱字はないか
図面として成立していないとまずいので、階段やEVが同じ位置にあるかどうかもしっかり確認しました。
EVや階段はコピペで描くと思うので、あまり気にしなくても良いと思います。
そして文字も抜け漏れがないように気を付けた部分です。
時間がなくて適当になった部分
ずばり設備機器と家具の配置です。
時間がなかったので、目分量で書きました。
便器なんかも等間隔じゃない部分があります。どこかで計算ミスって入らなかったので、だいたいで配置しました。
椅子やテーブルといった家具は、実際の建物でも適当に置きますよね。
だから良いだろうと理由をつけて、完全手動で配置しました。
問題にあるレストランのテーブルなんかは、ぴったり揃っていて美しいです。
私が書いたものは間隔が広かったり狭かったり……この通りに実際の建物で配置したら、お客さんからクレームが来るかもしれません。
あと梁伏図の符号や室名なんかも、位置は適当でした。
まとめ
建築CAD検定准1級の体験談でした。
ほぼ完璧でなければ不合格という厳しい採点基準ですが、少しならミスをしても合格できます!
独学には不安がつきもの。この記事が、これからの受験生の不安を少しでも和らげられれば幸いです。
不定期に体験談を書いています。他の記事も是非ご覧ください。
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