建築CAD検定の准1級を独学で受験した経験談を書いています。
今回は「建築CAD検定准1級に独学で合格②」でさらっと書いた、見直しについて。
准1級の試験は単純なトレースなので、時間をかければ作図はできます。
難しいのは制限時間以内に作図をすること。とにかく時間が足りませんでした。
時間に追われる中、平時はできているはずのことをうっかり忘れてしまうのが人間というもの。
試験終了間際になったら「無理やりでも時間をとって、ここだけは見直そう!」という部分をピックアップしてご紹介します。
題名・右下の名前欄・ファイル名
試験終了5分前に、試験監督が時間を教えてくれます。
題名や自分の名前、提出用のファイル名を見直しましょう。
試験中は図面を書くことに一生懸命で、意外とおろそかにしがちな部分です。
それでいて間違うとダメージの大きい箇所。
どれほど時間がなくても1度は見直しましょう。
准1級は作図が終わっていないと不合格なので、作業の手を止めるのが怖いかもしれません。
でも、最後の5分なら大まかには終わっているはずです。
「建築CAD検定准1級に独学で合格⑥」でも書いたように、ほんの少しのミス、書き足りない部分くらいなら見逃してもらえることもあります。
図面的にはOKなのに、名前が書いてないせいで不合格だと残念すぎますね。
いつもミスをする部分
試験を受けようとする人は、きっと何度も過去問を繰り返しているでしょう。
毎回自分で答え合わせをしていると、だんだん自分の癖が分かってきます。
私が忘れやすいのは
- バルコニー
- 屋根、庇
- ベランダの隔て板
でした。
室内の細かい部分を一生懸命に書いているうちに、建物の外が目に入らなくなる癖があったんです。
バルコニーが描かれていなかったり、3箇所ある屋根の1箇所を忘れていたり……
自分がいつもミスをする部分が分かっていれば、見直しも手早く行うことができます。
時間ぎりぎりに何とか書き終えて、「ちょっとだけ時間が余ったけど、どこを見直そう!?」ってことありますよね。
どこを見直すか考える時間をゼロにするために、持ち込んだ公式ガイドブックに「いつもミスをする部分」を書き込みました。
寸法線
寸法値は合っていても寸法線ごとずれていたなんて経験、実務でもありませんか?
私はしょっちゅうです。
うっかり他の図形を移動させるときに一緒につかんでしまったり、消してしまったり。
Autocadの設定によっては寸法線が追随してくれますが、狙いとは違う線について行ってしまうこともありますね。
実務なら気付いたときに直せばいいですが、試験では時間内に見直すしかありません。
准1級で記入しなければならない寸法は多くないので、ざっとすべて確認しても5分ほどです。
時間があれば確認しましょう。
椅子、ロッカーなど小物の数
更に時間がありそうなら、数をかぞえましょう。
机・椅子といった家具や、ずらっと並んだロッカーなど、10人いたら10人がコピペするだろう部品たちです。
意外と数が合わないことがあります。
- あとでコピーしようと思って忘れた
- 数えるときに間違えた
という経験は、超人でなければ必ず起こると思っておいたほうがいいです。
例えば、テーブルと椅子が並べられるべきカフェテリアが、確認すると1脚しか配置されてなかったりします。
便器もなぜか1つ少かったり、逆に少なかったり。
駐輪場や駐車場のスペースの数を間違えたこともありました。
簡単かつ確実に見直しできる部分なので、最後にここを数える! と決めておくと無意味な時間を過ごすことがなくなり、精神的に楽になります。
外面に合わせる梁、吹き抜け部分の柱など
分かっているつもりでも、コピペを多用して書いているとうっかり忘れてしまう部分です。
平面図では外壁面に合わせて書いていた梁を、断面図では他と同じく芯振り分けにしてしまった、とかですね。
吹き抜けなのに2階にも柱があったり、ひとつだけ円柱なのにコピペした角柱が残っていたり。
「柱と梁だけ見直す」と決めれば、他に目がいかないので見直しの精度が上がります。
まとめ
見直しすべき箇所を、優先する順にご紹介しました。
大切な心構えは、あらかじめ時間が余ったとき何を見直すか決めておくことです。
繰り返しになりますが、建築CAD検定准1級の最大の敵は、時間です。
ゆっくり考えれば当たり前にできることでも、何故か本番では焦ってミスしてしまいますよね。
- 自分の名前と受験番号
- 保存したファイル名
だけは、図面が書き終わってなくても必ず見返すことをお勧めします。
見直しの際は他人の答案を見るつもりで、間違い探しをすると良いそうです。
「絶対にひとつはミスがひとつはある」という気持ちで見直しに取り組みましょう。
不定期に体験談を書いています。他の記事も是非ご覧ください。
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