仕事を辞めようとしたときや、進路を決めるとき、「もったいない」と言われたことはありませんか?
私も前職を辞めるときに、数えきれないほど「もったいない」と言われました。
一体、何がもったいないのでしょうか?
「もったいない」と言われると、「あれ? 自分が間違ってたのかな?」とつい考えてしまいますよね。
でも違います。
あなたは間違っていません。
そこに至るまで長い葛藤があったはずです。
自分の中でたくさん悩んで考えてようやく出した結論。
他人が軽々しく「もったいない」などと言って否定する権利はないはずです。
「もったいない」って何?
Wikipediaによると、「もったいない」はこういう意味だそうです。
物の本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ、嘆く気持ちを表している、日本語の単語
例えば、着なくなった服を捨てるとき「もったいない」という言葉が出てきます。
服が本来あるべき「服」から「ゴミ」になってしまうことが惜しくて残念だ、と思っているからですね。
物への「MOTTAINAI」は良いイメージで語られますが、人に対する「もったいない」は違います。
それは、他人から「あなたは本来こうあるべきなのに、違う姿になるのは残念だね」と押し付けられているような気分になるからではないでしょうか。
何がもったいないの?
「もったいない」と言われたときに引っかかるのは、「損をする」というニュアンスが含まれているからのように思います。
もったいないと言われる選択
もったいないと言われるのは、傍から見ればうまくいっているように見えるときの選択です。
- 20年も続けてきたのにもったいない
- やっと一人前になれそうなのにもったいない
- 上手なのに辞めるなんてもったいない
- ここまで頑張ったのにもったいない
これは私が前職を辞めたとき、周囲の人から言われた言葉です。
特に継続していた年数が長いほど、積上げたスキルや人脈が失われるのはもったいないと引きとめられることが多いかもしれません。
まぁ、それは確かにそうなんですけど。
それで別の道に進みたいのに、勝手なことをいうんですよね。
能力があるのだから、それを生かすのがあなたの「あるべき姿」だと押し付けているようにも取れます。
でも、能力を生かしたら幸せなのでしょうか?
そんな単純な話ではないはずです。
他人が「こっちが良い。これにしなさい」と決められるわけがありません。
他人の価値観を否定する言葉
暴力的な言い方をすれば、「もったいない」は、自分の価値観を押しつけて、他人を尊重していない言葉ではないでしょうか。
相手を否定しているから、言われたほうは素直に聞けません。
私が前職を辞めるとき、「ここまで頑張ったのにもったいない」と言った人がいました。
その人にとっては「頑張ってある程度フリーランスでも稼げること」は喜ぶべきことなのでしょう。
でも私にとっては違いました。
私は稼げるようになっても、労力に見合っていないと思いました。
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だから私は「もったいない」と思いませんでしたし、自分の選択を後悔してもいません。
それで良いと思っています。
刺々しい言い方をすれば、余計なお世話です。
自分を押し込めて世間一般の成功を求めるほうが、ずっと人生を浪費していますし、「もったいない」と思いませんか?
「もったいない」は社交辞令
「もったいない」に大した意味がない場合もあります。
人間には現状バイアスがかかるので、なんとなく今のままを続けたほうが他の選択をするより安全な気がするものです。
だから、転職すると聞いたらとりあえず引きとめるのでしょう。
私が前職をやめるときに「上手いのにもったいない」と言われましたが、
実際、私程度の実力ならいくらでもいました。
それは相手も分かっているはずです。
それでもわざわざ「もったいない」というのは、もはや社交辞令みたいなものです。
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自分の選択を信じる
もしかして「もったいない」に心を揺さぶられる理由は、自分も迷っているからかもしれません。
自分の選択を自分で信じてあげてください。
人の意見に振り回されてばかりいると、自分の人生を生きられません。
他人にコントロールされる人生なんて楽しくないですよ。
自分の選択は間違ってないはずです。
もし間違っていたら、やり直せばいいだけ。
健康な体と心があれば、取返しのつかない失敗はありません。
命の危機みたいな選択だけはよく考えるべきだと思いますが。
人の決めたレールの先にある成功人生より、自分で決めてチャレンジした失敗のほうが、充実感があるはずです。
もったいないのは、今という時間
転職して4年。もったいなかったと思うことはあります。
それは辞めたことではなく、辞めるまでに何年もかかったこと。
もったいないのは、違和感を自覚しながらだらだらと前職を続けていた時間です。
もっと早く決断できていれば、過去の自分を無駄にせずに済んだ。
でも過去を悔やんでも仕方ありません。
投資の損切りと一緒です。
せっかく投資したのに……と迷っている間にも、どんどん月日は流れていきますし、「もったいない」時間を過ごすことになります。
誰も人生に責任を持ってくれない
他人はあなたの人生に責任を持ってくれません。
人の勧めるままに前職を続けていても、誰も私を幸せにしてくれなかったでしょう。
4年たった今でも前職の知人から「もったいないなかったね」と言われることがあります。
30歳を過ぎて派遣社員なんて、他人から見るとスペックの低い可哀そうな人なのかもしれません。
でも、私は今のほうが幸せです。
転職から数年たってこの漫画を読んで、「自分が間違っていなかったんだ」と確認できました。
一度しかない人生です。
人の言いなりになって悔やむより、今日からどう楽しむかを考えたほうがよほど有意義だと思いませんか?
まとめ
「もったいない」と言われたらどう考えればいいのか、について考えてみました。
「もったいない」は価値観の押し付け、選択の否定、と聞こえてくるので、辛くなるのかもしれません。
人の意見を聞きすぎずに、自分の選択を信じましょう。
まだどの選択をするべきか悩んでいる人は、こちらの記事も是非読んでみてください。
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