「自分はHSPだと思ったけど、内向型って言葉もあるの?」
「似てるし、どっちも同じような意味?」
同じような疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
ふと「HSPと内向型って同じ意味?」と疑問を持ったので調べてみました。
HSPも内向型も心理学の用語で、両方に当てはまる人もいれば片方だけの人もいます。
この記事を読めば、自分自身がどちらにあてはまるか分かるはず。自分を知る手助けになれば幸いです。
HSPとは?
HSPは、心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が1996年に考案した、心理学の概念です。
「Highly Sensitive Person(ハイリー センシティブ パーソン)」の略で、日本語に訳すと「とても繊細で敏感な人」となりますね。
数年前から「繊細さん」の名前で書籍がたくさん出版され、市民権を得はじめた概念です。
HSPは生まれつきの気質で、環境や育て方で変わるものではありません。
ホルモンや遺伝子が関係しているらしいですが、詳しくはまだ未解明の部分も多いそうです。
全人口の20%ほど、つまり5人に1人はHSPだと言われています。
人間だけでなく、動物にも存在しているのだそうです。群れの中にいるHSPの動物は察知能力が高く、誰よりも早く危険に気づく重要な役割を担っているのだとか。
内向型とは?
一方の内向型も心理学の用語です。
スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングの著書『タイプ論(心理学的類型)』によって人々に認知されました。
その後、スーザン・ケイン氏の著書『内向型人間の時代』によって一般的に広まった概念です。
人間を大きく2つ、おとなしくて静か、一人が好き、考えることが得意、内的な活動を好むタイプの人を「内向型」と呼んだのだそうです。
逆のタイプを「外向型」と呼びます。
人口の30~50%ほどが内向型らしいので、HSPと比べると多数派ですよね。
ただ、人をざっくり2つに分類しただけので、外向49%、内向51%なら「内向型」と判別されるんです。
内向型は、一人でいるとエネルギーを回復できる人種です。逆に外向型は他人と関わっているときにエネルギーを回復します。
私はバリバリの内向型なので、人と関わっているときはエネルギーを吸い取られていくだけだと思っていました。
楽しくてもすぐ疲れてしまうのです。外向型という人種がいると知ったときはカルチャーショックを受けました。
HSPと内向型の違いとは?
HSPと内向型はどちらも心理学の用語です。
共通点も多く、「繊細」とか「病みやすい」というイメージで語られるので、行動しやすいです。
ただ、いろいろ調べてみると「全然違う概念」と考えるのが一番しっくりきました。
「リンゴとミカンの違いは?」と聞かれているくらい、違うものです。
どちらも果物で、旬は冬。甘いし丸いし、共通点はたくさんありますね。
違うところも色だったり食感や栄養素だったり、探せば見つかりますが、「そもそも違うものだから」と答えるのが一番納得するのではないでしょうか。
その中であえて違いを挙げるとすると、
- 内向型は 対「人」
- HSPは 対「外界のすべて」
かと思います。
HSPは人間関係だけでなく、周囲の音や匂いといった五感で感じるすべてが刺激過多になりやすいです。
対して内向型は、主に人間関係に対して使われる言葉のようです。
HSPのうち約30%が外向型、役70%が内向型とのことなので、HSPの中では内向型は多数派ですね。
まとめ
HSPと内向型、似て非なる言葉を調べてみました。
私の中の答えは「そもそも違う概念」です。
すべての人間がはっきりどれかに分類できるわけではなく、どちらかといえばHSP寄り、どちらかといえば内向型というグレーゾーンの人がたくさんいます。
自分をカテゴライズする言葉はたくさんあります。
しっくりくる言葉を見つけて、自分を表現できるようになると、生きづらさが改善されて幸せに生きられるようになるのではないでしょうか。
HSP向けの記事をいくつか書いています。よろしければお読みください。