素人CADオペが知らなかった建築図面の常識4選

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建築図面の常識4選

 

この記事では、素人は絶対知らない、でも業界の人は当たり前に知っていた、建築図面の常識を4つご紹介します。

 

新しい業界への転職はワクワクしますが、右も左も分からず戸惑うことも多いですよね。

 

私は5年前にCADオペになり、建設業界に入りました。

ど素人から始めたので、まったく常識が分からず、困ることも多かったです。

 

これからお仕事を始める人の参考になれば幸いです。

 

 

業界の常識は素人の非常識

建築系の大学を出て建設会社や設計事務所に就職した人は「何を当たり前のことを」と思うかもしれません。

20代後半で初めて建設業に触れた私にとっては、何もかもが新鮮でした。

 

特に驚いたことを4つ、ご紹介します。

 

  • 「建築」といったら建物を建てること
  • 「建築」といえば「意匠」のこと
  • ひとつの建物を建てるのに何回も図面を書く
  • 修正が多い!

 

系統立てて勉強していないので、5年たった今でも驚きの連続です。

 

とんちんかんな質問にも真面目に答えてくれる社員さんたちのおかげで、何とかやってこられました。

分からないことはその場で訊くのが吉です。

関連記事>>未経験からCADオペレーターになれるか?5年やってみて思うこと

 

「建築」といったら建物を建てること

「建築」と「建設」の違い、説明できるでしょうか?

 

最初は2つの言葉の違いが判ってなかったので、派遣元の営業に驚かれました。

 

「建設業」という大きなくくりのなかに「建築」とか「土木」とか「都市計画」とかが入っているのだそうです。

 

私は今のところ構造設計のお手伝いをするCADオペですが、一番最初の派遣先は土木現場でした。

土木でもトンネルと橋だったら全然違うし、建築でもオフィスビルと一軒家では使う素材も設計の仕方もまるで違います。

 

一言で建設業のCADオペといっても色々専門性があるんですね。

CADの操作以外でつまづくことのほうが多いです。

 

CADの操作が1で建築の知識が9くらいの感覚で知識を増やさないと、ついていけません。

 

「建築」といえば「意匠」のこと

建築設計といえば、普通は「意匠設計」なるものを指すのだそうです。

 

呆れることに、私はCADオペになって3年目にして初めて知りました。

自分が構造設計と呼ばれる部署にいることを。

 

そもそも「構造」とか「意匠」とかそんな言葉を知らなかったのです。

 

派遣元のCAD研修で見た図面を、派遣先ではまだ見ないなーとは思っていたんですよ。

 

私が業務で携わっていたのは「構造図」

大まかにいえば柱・梁・壁・床と基礎だけの図面。

 

研修で見ていた図面は「意匠図」

つまりは断熱材とか壁紙の種類とか、部屋の用途とかを書く図面だったのです。

 

だからやたらと計算ばかりしてるのか!と納得しました。

 

ちなみに意匠と構造のほかに「設備」部門があります。

排水管とか、電気線とか、ガスとか。

 

細分化されているんですね。

それだけ建築の仕事は多岐にわたり、私は未だに設備の図面はほとんど読めません。

 

ひとつの建物を建てるのに何回も図面を書く

ひとつの建物を建てるために、何回も図面を書かなければなりません。

 

図面を書くようになって、一番驚きました。

 

図面を書いたら、それを見ながら建てれば良いのでは?

基本設計? 実施設計? 施工図はまた別?

 

最近やっと理解しましたが、しばらく頭の中ははてなマークだらけでした。

 

施主さん(建物を建てたいお客さん)への説明用のざっくりしたプランから、一本一本の鉄筋の間隔をミリ単位で書き込んだ職人さん用の図面まで、何回も図面を書きます。

 

最初はざっくりとしたラフ画で、だんだん細かい内容が詰まってくるイメージです。

 

最初の図面を下敷きにしながら密度を濃くしていったり、一部分を取り出して拡大した詳細図を書いたりします。

 

こんなに何種類も図面を書かなきゃならない

だから延々と仕事が続くのかーと納得した瞬間でもありました。

 

修正が多い!

建築の図面は「とにかく修正が多い」です。

 

建物って一度設計をしたら終わりじゃないんですね。

お客様(施主)の意向だったり、値段が折り合わなかったり、施工(工事をする人たち)側の意見が違ったり、時にはミスが見つかって設計をやり直したり。

 

「CADオペって図面を書くだけでしょ? そんなに毎日仕事あるの?」と思っていました。

あるんです。

 

上から見たり横から切ってみたり、色々な種類の図面がありますから、ひとつ修正があると色々な図面を直さなければなりません。

 

不整合は職人さんたちの混乱の基になりますので、細心の注意を払ってチェックします。

 

CADオペって図面を「書く」よりも、図面を「管理する」のが本業のような気がします。

 

最近BIMという、3D空間に建物を建てる方法で図面を書くようになったので、「上から見た図と横から見た図で柱の大きさが違う」みたいなミスはなくなりました。

まだ操作が難しいですが、もっと普及して簡単に扱えるソフトになってほしいなと思います。

 

まとめ

以上、素人からCADオペになって驚いた、図面と設計の常識4選をご紹介しました。

 

  • 「建築」といったら建物を建てること
  • 「建築」といえば「意匠」のこと
  • ひとつの建物を建てるのに何回も図面を書く
  • 修正が多い!

 

またギャップを思い出したら、記事にしようと思います。