昨年出産したので、確定申告で医療費控除をしました。
申告を進めていくと、還付金が思ったよりも少ないです。
あれ?と思って調べてみました。
源泉徴収票の見方や、税率の確認方法をご紹介します。
出産したので医療費控除を申告してみる
2023年に出産をしました。
確定申告の前提条件は以下のとおりです。
- 夫婦ともに会社員
- 夫婦ともに年末調整済み
- 妻は育休取得し、2023年の所得は0円
妻の所得が0円なので、確定申告は夫がしています。
医療費の合計が約20万円に対して、還付金は約6千円でした。
思ったより少ないです。
税率と還付額の計算
課税される所得を求める
収入から諸々の控除を引いて、税金の計算に使う「課税される所得」を計算していきます。
必要なのは源泉徴収票と、医療費の合計額。
源泉徴収票で見るべきは、「①給与所得控除後の金額」と「②所得控除の額の合計額」です。
※画像はF1-1 給与所得の源泉徴収票(同合計表)|国税庁より
① - ② - 「医療費の合計額-10万」= 課税される所得
※「-10万」の金額は、所得によって異なります。No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁
※医療費の合計額には、出産一時金や保険からもらった金額を引いておきます。
①が250万、②が100万、医療費合計が30万だった場合は、こんな手順で計算します。
- まず、医療費合計30万 - 10万 = 20万
- 源泉徴収票の①250万 - ②100万 - 20万 = 130万
- 課税される所得は130万円です。
この金額で税率が変わります。
税率をかけて、所得税額を求める
課税される所得が分かったら、税率をかけていきます。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
~195万円 | 5% | 0円 |
196万円~330万円 | 10% | 97,500円 |
331万円~695万円 | 20% | 427,500円 |
696万円~900万円 | 23% | 636,000円 |
901万円~1,800万円 | 33% | 1,536,000円 |
1,801万円~4,000万円 | 40% | 2,796,000円 |
4,001万円~ | 45% | 4,796,000円 |
※表はNo.2260 所得税の税率|国税庁より引用
所得が130万円の場合
- 上の表から、税率は5%
- 130万円 × 5% = 6.5万円
払うべき所得税の金額は、6.5万(6万5千)円だと分かりました。
還付金の額を求める
還付金は、納めすぎた税金を返してもらうお金です。
再び源泉徴収票を見てみましょう。
「③源泉徴収税額」が、年末調整時点で払った所得税の金額です。
③ - 課税される所得金額 = 還付金の額
③が7万5千円だったとき、
- ③75,000円 - 所得税65,000円 = 10,000円
- 還付金は1万円
になるはずです。
検算してみる
医療費の合計額と税率で、検算をしてみます。
「医療費の合計額-10万」 × 税率 = 還付金額
先ほどからの例だと、医療費は30万なので、
- 30万 - 10万 = 20万
- 20万 × 5% = 1万
- 還付金は1万円
還付金は1万円で、合っていそうです。
実際に自分の金額で計算したところ、微妙に端数が合いませんでした。
四捨五入とか切り捨てとかの関係なのか、よくわかりません。
だいたいは合っていたので良しとします。
還付金が少ないと損してる?
還付金が少ないと損した気分になりますが、損はしていません。
年末調整の時点で、払ってた税金が少なかっただけです。
元々払った税金が少ないので、返ってくる税金も少なくて当然。
国からお金がもらえる制度ではないので、仕方ありません。
申告した結果、還付金が少ないとがっかりしますね。
でも10分で数千円もらえると思えば、やったほうがお得です。
確定申告するならふるさと納税を忘れずに
ふるさと納税で「ワンストップ特例」を使っても、確定申告をすると無効になってしまいます。
損をしないように、ふるさと納税の部分もしっかり申告しておきましょう。
確定申告の手続は簡単になってる
不妊治療を始めた数年前から毎年確定申告していますが、年ごとに簡単になっている気がします。
今年はもう終わったの?ってくらいあっという間に終わりました。
医療費の計算さえ終わっていれば、スマホで10分もあれば終わります。
医療費の計算が面倒くさくて、こちらは1時間くらいかかりました。
領収書をただ足していくだけなんですけどね。
忙しい育児中、手軽なのはありがたいです。
まとめ
医療費控除の還付金が思ったより少なかったので、税率を自分で計算する方法を調べてみました。
源泉徴収票のどこを見ればいいのか、どうやって確認すれば良いのか。
税金関係は難しいですね。
基本は3ステップで
- 源泉徴収票で課税される所得を確認する
- 速算表から税率を探す
- 医療費の額に税率をかける
分かってしまえば単純な計算でした。
あれ?と思ったときは、是非自分で計算してみてください。